ACC診断と治療ハンドブック

参考図表

ST合剤の減感作法

Last updated: 2022-09-29

ST合剤減感作法

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Yoshizawa S., Yasuoka A., Kikuchi Y., Honda M., Gatanaga H., Tachikawa N., Hirabayashi Y., and Oka S. A 5-day course of oral desensitization to trimethoprim/sulfamethoxazole (T/S) in patients with human immunodeficiency virus type-1 infection who were previously intolerant to T/S. Ann Allergy Asthma Immunol 85: 241-244, 2000.

 様々な減感作法が提唱されている。
 表は当科(ACC)で使用している5日間の減感作プロトコルである。
 ・増量中に高頻度に発熱、皮疹等のアレルギー反応を起こしうるため、必ず入院管理下で行うこと。
 ・アレルギー反応が見られた場合には増量を中止し、同量で投与継続する。
 ・症状鎮静化後に増量を再開し、最終的に7-10日程度で1-2g/dayまでの内服が可能となる。
 ・成功率は80%以上と高率である。


注意

・全体の成功率は高いが、アレルギー発症時に肝機能障害を認めた例に限ると成功率が低く、減感作に成功した例でも、その後にゆっくりと肝機能障害が再発し最終的に脱落する事が多い印象がある。
・減感作成功例においても一旦内服を中止後に、何らかの理由で再投与が必要となった場合には、再度、減感作のプロトコルで投与を再開するほうが安全である。
・ST合剤アレルギー例に対して通常量を再投与すると、激烈なアレルギー応答を来たす。当科では、患者が間違って再内服した結果、高熱および急性呼吸困難を呈して救急搬送されたケースを複数経験している。
・近年、ST合剤は一般感染症領域においても頻用されるようになっているため、電子カルテへの禁忌薬剤登録を忘れずに行う事はもちろん、患者自身の誤内服による事故を予防するために、アレルギー発症例で自宅にST合剤が残っている場合には、「ただちに廃棄する」よう患者に指導しておく事が望ましい。

 



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