トップ > 一般の皆様へ > 抗HIV薬の曝露後予防内服(PEP)

抗HIV薬の曝露後予防内服(PEP)

更新日:2022年11月29日

Click Here for English Page

PEPとは?

PEPとは、曝露後予防(post exposure prophylaxis)の略語です。HIVに感染したかもしれない行為の後(曝露後)72時間以内に、抗HIV薬(HIVに対する治療薬)の内服を開始して、HIVに感染するリスクを低下させる予防策のことをいいます。

PEPが開始された場合、1日1回か2回(選択された組み合わせにより異なります)の内服を28日間続ける必要があります。

どのような方が対象となるか?

HIV感染者(あるいはその可能性がある人)とHIVに感染しうる性交渉(例:コンドームなしのSex)をもって72時間以内の方が主な対象となります(※)。性行為の相手がHIV陰性者であると分かっている場合、あるいはご自身がすでにHIVに感染している場合は、PEPの対象にはなりません。

※性交渉後の曝露後予防を目的とした抗HIV薬内服は、日本では未承認です。

※ 針刺し事故など医療従事者のPEPについては、こちらをご覧ください。

費用

抗HIV薬の曝露後予防内服は、自費診療となります。
当院では、以下の費用をご負担いただきます。

初診料   20,000円(税別)
薬剤費   10,000円/日(28日間で280,000円)(税別)

  • 時間外に受診した場合は、別途時間外加算10,000円(税別)をお支払いいただきます。
  • PEP期間中(4週間)の診察や検査(B型肝炎・C型肝炎、副作用の有無を確認するための検査)は、上記費用に含まれます。
  • PEP期間終了後に行われる診察や検査の費用は、別途お支払いいただきます。
  • クレジットカードでのお支払いが可能です。

受診方法

受付時間:平日8時30分-14時 ACC外来

  • 初診受付で、ACCの予防内服希望とおっしゃってください。
  • 夜間や土日祝日に受診なさった場合は、時間外窓口にて「HIVの予防内服希望」とおっしゃってください。あらかじめ、上記の金額と消費税を加えた費用が発生すること、曝露から72時間以内である方に限定すること、予防内服薬は直近の平日日中のACC外来受診分までしか処方できないことをご了承の上、ご来院ください。なお、専門医が不在のため、この時間帯の電話での予防内服に関するご相談は受け付けておりません。

PEP処方の流れ

  1. 医師の問診・診察
    医師がHIV感染のリスクおよびPEPの適応を判断します。
  2. 血液検査
    あなたがHIVに感染していない事、抗HIV薬を内服して問題ない状態かどうかを確認するために、血液検査を行います。
  3. 抗HIV薬の保険適応外使用に関する医師による説明と同意文書への署名
    服用方法、予想される副作用、副作用が発現した場合の対処方法などを説明します。
  4. 抗HIV薬の処方
    初回外来では14日分の薬を処方します。
    時間外または休日に初めて受診した場合、その日の処方は1-3日分までに限られ、翌平日に改めて受診していただきます。
  5. 再診
    服用を始めて14日後に再度受診していただきます。
    診察および血液検査で副作用がないことを確認できたら、残りの14日分を処方します。
  6. その後のフォローアップ
    原則として、服用開始1ヶ月後、3-4ヶ月後のタイミングでHIV検査をお勧めしているほか、B型肝炎・C型肝炎の検査も適宜お勧めしています。これらの検査にかかる諸費用は別途お支払い頂きます。

副作用

PEPで使用される抗HIV薬は、嘔気などの副作用を起こすことがあります。副作用の多くは、制吐剤などで軽減できる程度の軽度なものです。診察した医師より説明をおききください。

このページのトップへ