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HIV感染者の加齢に伴う合併症スクリーニング

1. 研究の背景

HIV治療の進歩により、HIV感染者の予後は劇的に改善し、近年ではHIV感染者の加齢に伴う合併症が中心的な問題となっている。特に、エイズに関連しない悪性腫瘍(NADM)と認知症は、今後さらに大きな問題となる可能性がある。

NADMの内訳としては、消化管の癌、肺がん、分類不能な(稀な)がんが多く、これらに関していつからどのようなスクリーニングを行えばよいのかは明らかになっていない。これまでに、NADMはHIVコントロールが良好な症例にも発症することと、発症年齢が平均55歳とHIV非感染者と比較して10歳程度低いことが示されている。

2015年以降の悪性腫瘍

認知機能障害に関しては、HIVに関連する認知症(HAND)も重要であるが、加齢に伴う認知症としては、むしろアルツハイマー型認知症など一般的なものがより重要になってくる可能性がある。

2. 研究の概要

本研究では、HIV感染者の加齢に伴う合併症の中で、特に悪性腫瘍と認知症の早期発見を行う目的で、共通スクリーニングとしてFDG-PET/CTを行い、癌スクリーニングとしては上部消化管内視鏡、胸部CT、腫瘍マーカー、便潜血を補助検査として追加、認知症スクリーニングには頭部MRI、神経心理検査などを組み合わせ、早期発見が可能かどうか検討する。

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