メニューにジャンプ コンテンツにジャンプ

トップページ > 顔面脂肪萎縮に対する治療法の研究

顔面脂肪萎縮に対する治療法の研究

1. 研究の背景

非加熱凝固因子製剤投与によりHIVに感染した血友病症例には、逆転写酵素阻害薬、特にいわゆる「d-drug」(d4T, ddI, ddC)による長期の治療歴を有する例が多く、その副作用としてのリポジストロフィーが大きな問題となっている。特にリポジストロフィーが顔面に生じた場合には、顔貌の変化により人前に出ることに苦痛を感じ、日常生活を送る上での大きな障害となる場合がある。

2. 研究の概要

インフォームドコンセントに基づき、
1. BMI>20の症例においては、全身麻酔下に皮下脂肪組織(大腿部、腰背部、腹部)を吸引採取し、顔面の脂肪萎縮部位に移植する。
2. 皮下脂肪組織採取が困難なBMI<20の症例においては、局所麻酔下に架橋ヒアルロン酸注射剤(Restylane®)注入術を行う。

 研究の流れ図
 
治療効果判定は、術前および術後12か月後の写真、CT・MRI(3次元画像解析)の比較により行う。参加者の同意が得られた場合には、あわせて少量の脂肪組織組織生検を行い解析する。手技は、脂肪移植術・ヒアルロン酸製剤投与に精通した形成外科専門医が行う。

3. 進行状況

目標症例数10例(平成27年度末までに6例実施済)