からだ・こころ・くらし

HIV感染症の治療


1.抗HIV療法


体内のHIVの増殖を抑える目的で、作用の異なる抗HIV薬を組み合わせて内服します。
最近では、作用の異なるくすりがひとまとめになった「1日1回1錠」の薬が承認されています。
 治療の目標は、ウイルス量を検出限界未満 (TND:Target Not Detected)を目指し、維持することです。


治療開始基準
世界のガイドラインでは、CD4数に関係なく、すべての患者さんへ治療が推奨されています。

● ただし、準備が必要です。

病気や治療の説明を受けたり、合併症の治療や妊娠などとの調整、医療費対策について医療者と話し合いましょう。

ART*のルール*抗HIV治療 (Antiretroviral Theraphy))
ARTは、キードラッグとバックボーンから一つずつ選択します。
現在、初回治療で用いられることの多い組み合わせは下の図の通りです。
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出典:抗HIV治療ガイドライン(2021年3月)
注意:実際にはライフスタイル、基礎疾患、併用薬剤との相互作用などを考慮して決定されます。商品名は各製薬会社の登録商標です。


2.日和見疾患の予防・治療

CD4数によって、発症する可能性のある日和見疾患の予防や治療を行います。

必要な検診

● 眼底検査・・・・特にCD4数200/μL以下
● 子宮がん検診(女性の場合)・・・・・1~3年に1回

 


 

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